遺伝子レベルでわかる多種多様な太り方

遺伝子を医療に活かせるようになり、遺伝子レベルで調査した肥満遺伝子を、ダイエットに役立てようとする試みも登場しています。
肥満遺伝子というのは、食べたものがどれくらい体脂肪に変えやすくするか、体内に蓄積させやすくするかという遺伝子の持つ能力のことです。
肥満遺伝子は現在わかっているだけでも、60種類の多種多様なものがあります。
つまり、それだけのタイプの太り方に分類されるということです。
多種多様ではありますが、代表的な肥満型として以下の3つのタイプがあります。
1つ目は「バナナ型」です。
日本人の15%が持っていると言われる遺伝子で、基礎代謝が200kcalで高めです。
太りにくく筋肉が付きにくく落ちやすいタイプで、太りにくいのが特徴です。
このタイプは太りにくいので、逆肥満遺伝子と呼ばれることもあります。
2つ目は「りんご型」です。
日本人のほとんどがこのタイプに分類され、基礎代謝が非りんご型よりも200kcalほど低いです。
お腹がぽっこりと出ていて、インスリンの分泌量が低いため、糖分を分解する力が弱いです。
このタイプは糖尿病・高脂血症・脂肪肝など、生活習慣にかかりやすい傾向にあります。
3つ目は「洋ナシ型」です。
日本人の保有率1/4と言われている遺伝子型で、基礎代謝が非保有者よりも100kcal低くなっています。
女性に多く見られるタイプで、腰・太もも・尻といった下半身に皮下脂肪がつきやすい傾向にあります。
このタイプは子宮の病気や、がんなどのリスクが高くなります。
また、食事療法が効き辛く、ダイエットしにくい太り方とされています。
遺伝子レベルで見てみると、バナナ型・りんご型・洋ナシ型、の3つの太り方に大別されることがわかります。
肥満遺伝子は多種多様存在しますが、このどれに当てはまるかを知ることで、遺伝子レベルで痩せやすい生活習慣を把握しやすくなります。