タイに駐在する時には学校に通うお子様がいらっしゃると心配なのは通学する学校ではないでしょうか。日本人が多く暮らす国には日本人学校があり、多くの日本人の子供たちはその学校に通います。
タイの日本人学校は、首都バンコクとチョンブリ県のシラチャの2カ所にあり、いずれも多くの日本人が暮らしているエリアです。その中でもバンコクの日本人学校は、世界の日本人学校では最大規模で、小中学校合わせて3,500人ほどの生徒が通っています。日本の小中学校の多くは集団登校や個別の登校ですが、タイの日本人学校は日本人が暮らすエリアではないため、生徒の90%がスクールバスを利用して登校しています。スクールバスはバンコク全てのエリアを網羅しているわけではありませんので、送迎エリアから外れるとたいへん不便です。そのため、バンコクの居住地は日本人学校の送迎範囲から選ぶ人がほとんどです。ここでは、バンコクの日本人学校の送迎についてご紹介します。
こちらの記事ではバンコクの不動産会社スックリビングに一部協力を頂き執筆をいたしました。https://www.sukliving.com/
通学の方法
日本人学校は、バンコクの東北部でラマ9世通りの北側に位置して、たくさんの日本人が暮らすプロンポンやトンローの北側になり比較的近い距離です。日本人学校のスクールバスは学校が委託するモントリー社の車を使用していて、バスは、乗車する生徒数や運行する道路の幅によって種類が分かれます。バスの種類は40席の大型バス・27または30席の中型バス・10または13席のバンになります。
送迎のルートはあらかじめ決められていて、細かいソイまで入り住居の前で乗車することができます。同じ住居に暮らしている日本人が多いため住居の前にはたくさんの小中学生が乗り込みます。学校には10分前までに到着するように時間が決められていますが、バンコク特有の渋滞があるため迎えに来る時間は早めです。
送迎のエリア
日本人学校の送迎のエリアはバンコク全てではなく狭い範囲に絞られています。その範囲は大まかにアソークからエカマイくらいで、奇数と偶数どちらのソイも送迎のエリアです。このエリアには多くの日本人が暮らしているため、ほとんどの小中学生の送迎が可能です。
送迎エリア外からの通学
日本人学校の送迎はバス会社に委託しているため、自宅が送迎エリア外になる時は日本人学校に相談する必要があります。その場合は割増料金を支払い送迎してもらうか、ご家族が送迎するなどの方法を考えなければなりません。しかし、住居が学校から離れたエリアですと、バス会社も1名だけでは送迎するのは難しいでしょうし、ご家族が学校まで送迎するにも朝夕のバンコクの渋滞を考えますと大変な労力です。そのため、よほどの事情がない限り送迎エリアの範囲内に居住しています。
バンコクの賃貸住宅を選ぶ時の注意点
このように、タイの日本人学校は通学に送迎が必要なため賃貸住宅を選ぶ時にはいくつか注意することがあります。ここでは、日本人学校の送迎に便利な住宅の選び方をご紹介します。
- 家族の生活と学校の送迎に便利なエリアの賃貸住宅を選びましょう
日本人学校の送迎範囲はスクンビット通りの南北に及びますが、最も南ですと学校まで距離があります。また、スクンビット通りの北側は学校から近いですが、主要交通網のBTSはスクンビット通りの上を走っているため、離れすぎると通勤や外出には不便です。おすすめは、スクンビット通りの北側でBTSから徒歩圏内のプロンポンからエカマイの間です。バンコクでもこのエリアは賃料が最も高いですが日本人学校への通学と日常生活には便利なエリアです。
- 日本人学校に戻るエリアの賃貸住宅を選びましょう
日本人学校のスクールバスは台数が多く数カ所で生徒を乗せてから学校まで送ります。学校に戻る経路は、トンローやエカマイからは、トンロー通りやエカマイ通りを北上して日本人学校に向かいます。その時には、それぞれの通りの西側の住宅なら日本人学校に向かう時にバスに乗ることができます。しかし、通りの東側に住居がありますと、出発してすぐにスクールバスに乗ることになります。わずかな時間であっても、朝の忙しい時には貴重です。
まとめ
バンコクの日本人学校の送迎に関して、賃貸住宅を選ぶ時の注意点をご紹介しました。バンコクには、プロンポンやトンローだけでなくチッドロムのランスワン通りのような高級住宅街があります。単身の方やご夫婦だけならこちらで暮らす選択肢もありますが、学校に通うお子様がいらっしゃるご家族では日本人学校の送迎エリアに居住する方が無難です。
また、日本人学校の通学のことだけを考えてしまいますと、なるべく学校に近いほうがお子様の通学には便利ですが、駅から遠くなるため普段の生活が不便なものになります。さらに、プロンポンやトンローのスクンビット通りの北側はバンコクで最も賃料が高額ですが、南側では学校から遠くなります。住宅を選ぶ時にはこれらをバランス良く考えることが賃貸住宅を選ぶには大切です。